仕事の進め方

成功するタスク管理 ~ツールやアプリに頼る前に、まず考え方を押さえよう~

みなさん普段仕事をされていて、

・仕事が山の様にあり、何から手を付けていいか分からない
・仕事のモレがあったり、効率が悪いと感じている

といった、タスク管理の悩みをお持ちの方も多いのではないだろうか。

今回はそのタスク管理について書いてみようと思う。
私もベンチャー企業在籍時は仕事に忙殺され、「全然仕事が終わらない!」という状態を経験した。

ツールやアプリを使ってToDo管理をするにせよ、まずベースとなるタスク管理の考え方について、自身のキャリアの奮闘の中で導き出してきた私見を、以下に述べていきたい。

まずは、タスクの洗い出し

よく陥りやすいのは、次々とタスクが発生して頭の中がいっぱいいっぱいになってしまい、仕事の手が止まってしまうという状態だ。

人間が一度に記憶できる量はごく僅か。
まずは今どんなタスクがあるのかを書き並べてみる事である。

これはやってみると分かるのだが、意外とこの「タスクの列記」をするだけで、冷静に今やるべき事を俯瞰して整理でき、仕事を進めやすくなる。

次に、やるかやらないかを決める

タスクを洗い出したら次は、本当にそのタスクをやる必要があるかどうかを決める。

やらないタスクを決める

実はやらなくて良いタスクをタスク認識している事って多い。
・感想を述べるだけの不要なメールレス
・社内会議なのに、不必要に作り込む資料
・前から作っている、という理由だけで作り続けられている書類
などなど、洗い出せばたくさんある。

「本当にそのタスクはやる必要があるか?」
と問いかけ、思い切って不必要な仕事をどんどん切っていく姿勢が大事だ。

タスクを他の人にお願いする

タスクの中には、

・他の人がやった方が早い
・役割上、他の人がやる意義がある

といった要件で、他の人にお願いできるタスクがたくさんある。
こうしたタスクは、どんどんお願いしてしまう。

いたずらに人に仕事を振ってしまおう、という事ではないが、
「あ、そのタスクこっちの部署でもやってたのに」
「それ、私が一緒にやっちゃった方が速いよね」
に気づけてない事が日常茶飯事なので、敢えて意識してみると良い。

そして、タスクを処理していく

そうして残った「自分が取り組むタスク」について、どのタスクをいつやるかを決め、処理していく。具体的には、どのタスクがどのくらい時間がかかるかを見積り、自分の空きスケジュールの中に埋めていく。

この時悩ましいのは、優先度の付け方だ。
タスクの優先度はどの様に付けると良いだろうか。

すぐ終わる仕事は、すぐやる

まず、すぐ終わる仕事はすぐやる事。
すぐ終わる仕事を寝かせたり、後回しにしてしまう事があるが、それほどもったいない事はない。

タスクは発生した瞬間に処理するのが一番効率が良い
なぜなら、後回しにすると「思い出しコスト」が発生するからだ。

揺れがある仕事は、置いておく

他者の意思決定次第でタスクの内容が変わる様な場合は、着手せずに置いておく。
たとえば、顧客の返事次第で提案の実施可否が変わりうる様な場合。
こういう時は「返事が来るまで置いておく」事で、非効率にならないで済む。
タスクは揺れなくなってからが、スタートだ。

難しい仕事は、どうする?

仕事の中でも多くを占めるのが、すぐには処理できない難しい仕事ではないだろうか。こういう仕事は、そもそもかかる時間が見積もりにくい等の理由で、着手しずらい場合が多い。そうした場合、どう考えると良いだろうか。

イメージできるくらいまでに砕く

難易度の高い仕事は、たとえば「提案書作成」「今後のチーム方向性検討」といったように、表現の抽象度が高く、着手イメージが湧きづらいのが特徴だ。

そこで、イメージできるくらいまでにタスクを砕いてしまう。
たとえば「提案書作成」であれば、

・過去の提案資料を印刷し、読む
・提案の骨子をテキストで作る
・上司に確認依頼を出す
・確認後、資料の絵コンテを作る
・上司に絵コンテを確認してもらう
・パワーポイントに落とし込む

このくらいまで砕ければ、「どの様に手を動かすか」や「どのくらい時間がかかるか」のイメージがかなりクリアに湧いてきて、手が動きやすくなる

3時間×1回よりも、1時間×3回

ただそれでも、難易度の高い仕事は遂行完了時間が読みにくい事もあり、気が付けば長々と時間をかけてやってしまう事も多い。ただ、ある日の午後3時間まとまって時間を取るよりも、1時間を3日に分けて取り組む方が効率は高い。

なぜなら、人間の集中力はなかなか長時間持続しないからだ。短時間で区切る事で、集中度が高い状態でタスクに取り組み続ける事が出来る。

この様に複数回に分けて仕事を進める際のオススメは、次回のリスタートで即座に集中できるよう、「今回何をどこまでやったか」「次回は何をすべきか」を最後に成果として書き残しておくと良い。仕事は必ずoutputで終えるのだ。

時間帯の特徴をうまく使う

どの仕事をいつやるか、を考えるにあたって、1日の中での時間帯の特徴を押さえる事はかなり重要だ。以下にいくつか例示する。

仕事スタート時は、簡単タスクを

まだ仕事スイッチが入っていない時は、簡単タスクを処理していくと良い。処理していきながらどんどん自分が仕事モードに変わっていく事が分かる。

思考投入を伴うタスクは、午前中に

難易度が高かったり、文章や資料の創作など、思考投入を伴うタスクについては、頭が疲れてない午前中に行うのがオススメだ。したがい私は、午前中はmtg等の予定を極力入れず、思考投入系のタスクに集中できるようにしている。

食後や疲労時は、input系タスクは回避

食後や疲れている時には、input系タスク(話を聴く、資料を読むetc)は回避するようにしている。こういう時間帯のinput系タスクは強烈な睡魔を誘発する・・・。

予定の直前をうまく使う

なんだかんだで一番集中できるのは、予定が入っている直前の時間であるので、ここをうまく使うと良い。やや応用系のTipsだが、たとえば2週間後が〆切のタスクについて、その間に細かくフィードバックの予定を2,3度入れて、〆切を増やすことは作業効率を高める

まとめ

色々述べてきた話をまとめると、
・まずタスクを洗い出し、書き出す
・自分でやるかやらないかを決める
・すぐ終わる仕事はすぐやる
・難易度の高い仕事は砕いた上で、適切な時間帯に入れ込む
といったあたりがポイントとなる。

何か皆さんの日常における参考になれば幸いである。

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