「質問をする」――――――。
仕事において、もっと言えば生きていく上でも、「質問」というのは避けては通れない行為でしょう。
- 配属直後や異動直後、周囲のメンバーや上司に――。
- 他部門の知らないメンバーと仕事をする際に――。
- お客さまとの商談で、ニーズをヒアリングするときに――。
「自分が知らない情報を集める」、「相手の状況を詳しく理解する」
そんな日々の営みにおいて、「質問」をすることは必須です。
ただ――。
「質問」の難しさ
前述の通り、「質問」は非常に使える場面が多く、用途の広いスキルです。
とモヤモヤしてしまうシーンもありませんか?
・「え?それなんで聞いてるの?」 ・「え・・・、その内容だけだと分からないかな、、」 ・「うーん・・・、まあ、場合によるんじゃないの?」 ・「えっと、どういう意味? 結局何がキキタイの?」
などと返され、質問がうまくいかなかった経験をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
と思うシーンも少なくありません。
質問する時に意識したい3つの観点
今回はシンプルに、質問をする際に意識したい3つの観点を挙げていきましょう。
①意図・目的を明確に
質問をする際は、その意図や目的を明確にしましょう。
質問者:「●●さん、オススメの会社あります?」
と突然聞かれたら、あなたはどう感じるでしょうか?
「えっと・・・、どういう意味で?!」
と、答えづらいのではないでしょうか。
②前提・制約を示す
質問をする際は、その前提・制約を示すようにしましょう。
質問者:「部門の懇親会が今度あるんですけど、良いお店知ってます?」 あなた:「あー、●●っていうお店、お刺身がけっこう美味しいよ」 質問者:「あー、魚ダメなメンバーがいるんですよ。他に何かないっすか?」 あなた:「■■っていう焼肉の美味しい店があって」 質問者:「あー、焼肉は匂いがダメなメンバーがいるんですよね。他に何かないっすか?」
「・・・。」
などと、前提・制約を明確にして質問された方が、聞かれた方も答えやすくなります。
ここでいう前提・制約とは、上記のような『回答内容』への制約もあれば、・回答までの時間の制約(いつまでに答えて欲しいのか)・具体度(どのくらい具体的な答えが欲しいのか、あるいはざっくりでいいのか)などもあります。
③範囲を具体的に
質問者:「議事録の取り方を教えてもらってもいいですか?」 あなた:「OK!チームで議事録のフォーマットがあるからそれをコピーして使って、まず最初に会議の日付と参加メンバーを・・・」 質問者:「あ、お話し中スミマセン、その程度のことはもう分かっているんですが、会議中に議論された内容のメモの取り方と送るタイミングが分からなくて」
「・・・。」
質問をするときは、
「議事録の取り方について、会議中に議論された内容のメモをどんな風に書くといいか、教えて欲しいのですが・・・。」
などと、範囲を具体化させて質問された方が、聞かれた方も答えやすくなります。
補足:そもそもこの3つを意識する前に
ここまで書いた3点、
・目的を伝える ・前提・制約を示す ・範囲を具体化する
を意識して質問のワードを作ることは、初めはかなり大変です。
これらをきっちり考え抜いた質問を練るのは一苦労でしょう。
ビジネスシーン限定でいいですよ!
という前提があります。
などは、
・目的も言わない
・制約もしっかり言わない
・ふわっと抽象的に
むしろ、そういった質問でぜひ会話を盛り上げてください。(僕が不得意なやつですw)。
自分で調べる方がどれだけ楽か
加えて、ビジネスシーンにおいても、「自分で調べてしまった方が楽」です。
目的、制約、具体化・・・。
たくさん時間を使って質問のワーディングを作って、さあ質問したところ、それでもあれこれ不足点をつつかれたりして、嫌な思いはしたくないものです。
自分で分かることは自分で調べ、質問をするのは「自分では調べられないこと」、「本当にその人に聞くべき、その人しか答えられないこと」に絞って聞いていくと良いでしょう。
以上、今回は質問の際に意識したい3つの観点について書きました。使いどころを見極めた上で、ぜひ良い質問に繋げて頂くヒントにしてもらえれば幸いです!