■たくさん伝えて、伝わらない
人に何かを伝えようとする際、
少しでも多くのことを伝えようとするあまり、
逆に何も伝わらなくなってしまう、という事はよくある。
伝わるコミュニケーションのためには、実は減らす発想が有効だ
■知っていることほど、たくさん伝えてしまう
人に何かを伝えようとする際、
特に自分がよく知っていたり、専門性のある事柄であればある程、
もれなく多くの事を伝えようとしてしまう、ということはよくある。
例えば、自分の仕事上の詳しい分野や、趣味等で好きな分野をテーマに話す時に、
ついつい熱が入って細部まで長く話してしまう、といった経験はないだろうか
私もビジネススクールの講師として、
多くの受講者の話を聞く機会は多いですが、
「あぁ、網羅性を捨てるともっと伝わるのになぁ」
と思う事は少なくない
■たくさん伝えるほど、伝わらない
人間が一度で認知・理解できる量には限界がある
皆さんも聞く側の立場として、
入社直後の部門説明や、家電屋の店員の説明、保険の営業等で、
話を聞いているうちに、途中でよく分からなくなってしまう、
そして後で結局もう一度聞く必要が出てきて、ストレスが溜まる、
なんて経験をお持ちではないだろうか
結局コミュニケーションは聴き手に伝わらなければ意味がない。
伝わるためには、「減らす」発想が重要だ
■どうすれば減らせるか
とは言っても、
「いや、減らすと逆に伝わらないよ」
「伝えることは1つではないから、減らせません」
といった事をお感じの方も多いだろう
ただ、意外と「減らせる」要素はたくさんある。
一度以下の様な点をチェックすると良いだろう
□一言で言うなら何なのか
「今回伝えたい事」を一言で表現できない、という時は実は多い。
そのため、つい補足情報から伝えてしまっている事はよくある。
まず一言で言うなら何なのか、言葉を研ぐ事が重要である
□その話は、mustなのかbetterなのか
複数伝える事がある、という場合もあるだろうが、
伝えたい項目の中には必ず優先度があるはずだ。
今この瞬間に必ず伝えたいことと、後でも良い事・出来れば知ってもらいたい事
の濃淡を付け、前者に集中すると良い
■まとめ
伝わるコミュニケーションは減らすことである。
伝えるべき内容が複雑・多様化している現代においてこそ、
「まず減らす」ことから始め、1つ1つ確実に伝えることを意識してみよう
ただ、様々なシーンで(自社のプレゼンや契約等の重要事項の説明等)
どうしても伝えるべき内容が減らし切れない、という場面も多いだろう。
そういった場合の考え方について、次回は記載したい