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「説明」のうまい人が心がけていること③:本編(基本)

「『説明』のうまい人が心がけていること」というこのタイトルで記事を書くのは3回目となります。

 

今回の記事では、前回の「冒頭編」に続き「説明の本編」で意識すべきことについて書いていきます。

前回は説明に入る前の「導入」の話でしたが、導入を終えたらいよいよ説明の本編です。まず今回は「基本編」として、説明の本編で意識したいポイントを「言葉」「構造」の大きく2つの観点から挙げていきましょう。

①言葉は「簡単」・「明確」に

まずは「説明」の際に用いる「言葉」の観点で、2つ挙げます。

簡単な言葉を使う

説明をする際につい「難しい言葉」で話してしまうことがあります。

  • 最近聞いたばかりの横文字
  • 社内でしか通じない特殊な言葉

などがそれに当たります。

こういった言葉を悪気なく使ってしまって
「あ、ごめんなさい。その言葉は ●● という意味で使ってます」
と後で補足される場合はまだよいのですが、そもそも最初からこういった言葉が相手に通じないと分かってて、

「あ、やっぱり通じないですか?(笑)」

と悪びれることなく使ってしまわれる方もおられます。

これは、

「自分だけが分かってるワード、それで喋っている自分って凄い」

という悦に入ってしまっていることが原因に挙げられます。

「難しい言葉で話すと格好いい」という気持ちがつい無意識で出てしまう時がありますが、そうではなく「簡単な言葉」で話すことです。

難しい話を「簡単な言葉で説明できる」方がよっぽど格好いいです。

明確な言葉を使う

  • あの件ですけど・・・」
  • その点では・・・」
  • そういう意味では・・・」
  • それでいうと・・・」 etc...

こういった「指示語・こそあど言葉」は日常の「説明」でよく登場します。

指示語によって言葉を抽象化したり、もっといえばそもそも言葉自体を省略してしまうこともあります。

これは、同じワードが繰り返される「重複感」を回避するためですが、一方で

「えっと・・・、『それ』ってどれの意味で言ってるんだろう?」
「あれ、ちょっと話が飛んでるぞ・・」

と聞き手を悩ませてしまうこともままあります。

特に、話し手が「話す内容・中身」をしっかりと時間をかけて考え抜き、準備したときほどこうした「指示語・省略」を多用してしまいがちです。なぜなら「ここは省略・指示語で通じるだろう」「むしろ繰り返すとうるさいだろう」と、よく理解している自分の認識で判断してしまうためです。

聞き手と話し手の「伝わるだろう」には予想以上にギャップがあり、「ちょっとくどいかな?」というくらい、略さずしっかり言うくらいでちょうど良いと思います。

  • 主語と述語が揃っているか
  • 5W1Hの重要な点が抜け落ちてないか
  • 指示語で意味が不明なところはないか

などをチェックポイントとして、省略をする際には十分に気を付けるようにしましょう。

②構造を整理して話す

「説明の本編」で意識すべきこととして、ここまで「言葉」に着目してきましたが、続いて「言葉」から「文」にする過程で押さえておくべき「構造」という観点で、2つ挙げます。

TKR構造が整理されている

説明が分かりやすい人は、頭の中で話す内容の構造が整理されています

その構造の基本となるのが「TKR構造」です。ここでいうTKRとは、以下を指しています。

T 問い・テーマ 「・・・か?については」
「・・・の件については」
K 結論・答え 「・・・です」
「・・・すべきです」
R 理由 / 例 「なぜなら・・・です」
「たとえば・・・です」

(※「TKR」は私が勝手にネーミングしたものです。論理思考をしっかり学ばれた方には物足りない整理かと思いますが、基本型をまず示しています)

このTKR構造をしっかり意識した「説明」とは、こんな感じです。

  • ・・・については(=T)
  • ・・・です(=K)
  • 理由(=R)は  / (たとえば)・・・・です。」

「このくらい普通に使っているよね」と思われたかもしれません。ただ、説明の中で実はこのいずれかが抜け落ちてしまい、分かりにくくなっていることが多いものです。

状態 やってしまいがちな例 想定される反応
T(テーマ)
なし
「あのー、結局色々考えたんですけど、私の方で進めておきます!」 「何を?」
K(結論)
なし
「●●社の受注可能性ですが、先日お客さんから商品の価格について質問を受けました。」 「それで?」
R(例)
なし
「来期は今期の反省点をふまえ、大きくやり方を変えます。以上です。」 「たとえば何を?」

このような「TKRのヌケモレ」を防ぎ、しっかり3点揃えて説明するようにしましょう。

「K」が一言で話せる

説明の分かりやすい人は、T(問い)に対するK(答え)を、まず最初に一言で述べることができます。

「●●については、一言で言うと■■です!」

このように冒頭でまずKを一言で述べた後に、「具体的には・・・ / なぜなら・・・」という話に入っていきます。

これも基本的なようで、できていないことが多いです。たとえば、

考えた順に説明:「●●の件について(=T)、自分の方でも色々と考えてみました。Aさんから話を聞いて、yesという意見をもらったのですが、その後Xという論点もあるなぁと思いなおし、改めてBさんにも話を聞きにいきました。そうするとBさんはXの論点については大丈夫だよと言ってくれました。そのあと・・・」
結論なし:「社員旅行の件ですが、まず候補として大阪と名古屋を調べました。大阪には道頓堀や大阪城があります。一方名古屋には名古屋城があります。費用面ですが、大阪ですと移動・飲食・観光など全てパックになって1人5万円くらいです。一方名古屋だと1人4万円くらいでした。以上です。」

このような例に加え、一見「一言で言う」と見せかけて一言で言ってくれない例もあります。

結論が長い:「●●の件について(=T)、結論から一言で言えば、色んな関係者がいる中で、それこそ様々なご意見をお持ちのこととは思うのですが、・・・という昨今の状況に鑑みると、別の観点からの反対意見はぜひ頂きたいのですが、私としてはやはり、・・・」

こういった状態に陥ることなく、まずはTKまでをシンプルに一言で言い切る、これを心がけるようにすると良いでしょう。

まとめ

今回の記事では、「説明の本編」で意識すべきことについて、まず基本編として、以下を書きました。

Point
①言葉は「簡単」・「明確」に
②話す中身をTKR構造で整理し、Kをまず一言で言い切る 

 

今回は基本編でしたが、この項目を意識するだけでも説明の中心部の分かりやすさはグンと増すと思います。ぜひ普段の様々な『説明』の場面で、チェックリスト的に使ってもらえればと思います。

 

次回は、もう少し話す内容量が多い場合の「説明の本編・応用編」について書いていきます。楽しみにお待ちください。

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