ロジカルシンキング

「正解」は自分で見つけるもの

ビジネススクールの講師をやっていると、
しばしば出くわす現象に「正解待ち症候群」がある。

正解待ち症候群とは

たとえば、こんな質問をよくいただく。

「この課題の結論は何が正解だったんですか?」
「この文章はどう書くのが正解だったんですか?」
「こういう時はどのフレームワークで考えるのが正解ですか?」
etc...

挙げだすとキリがない。

で、そういうとき私はいつも、
「唯一の正解はありません。皆さんなりに答えを見つけるプロセスが大事です」
「状況や前提によって変わるので、自分なりの方法を見つけましょう」
そのためのトレーニング方法を提示するので、一緒に頑張りましょう」

と頑張って伝えてみるのだが、
その時の「正解追求」質問者の不満そうな表情は、
夜寝る前に動画レベルで再現できるくらい強烈だ。

あなたはいつも正解を待っているのか

ではそういった人たちは、
たとえばレストランに入って、

「パスタとピザならどちらが正解ですか?」
「コーヒーは食後が正解ですか?」
「うどんに七味は何振りくらいかけるのが正解ですか?」

と聞いているだろうか。

おそらく、そんな事聞いてないんじゃないかな、と思うのだ。
「好みによって変わりますよね」
とかって、そうした場面では思っているのではないだろうか。

なぜ正解を待ってしまうのか

では、なぜ仕事においては、
人は正解を探してしまうのだろうか?

個人的な仮説の1つでしかないが、
「結局、楽しめていない」
のではないか、と思うのだ。

つまり、そのテーマを考えることは楽しくなく、
「早く終わらせたい」という気持ちが、
正解を求める大きな要因ではないだろうか。

たとえばメニューに悩んでいるときは、

「あー、パスタもいいけど、ピザも食べたいな。
  でも昨日ラーメンを食べたから麺類はやめるかな、
  ただパスタとパンを一緒に食べるのも美味しいよね・・・」

なんて考えていて、きっとその時は楽しいのだが、
仕事においては、そういった「考えるプロセス」
楽しめていないのではないだろうか。
(違ってたらスミマセン)

私は、
「お客様にどう提案すればうまく伝わるかな」
「どんな企画案なら社内で承認とれそうかな」
とかって考える事は楽しくて仕方ない。

もっと時代を遡ると、私が中学生・高校生の頃は、
「この問題はどう考えると答えにたどり着けるかな」
「どうやって他の人よりキレイに解こうかな・・・」

とかってばかり考えて、
「絶対正解や解法は教えないでください」
と、先生によく言っていた。

まとめ

正解は与えられるのでなく、自分で見つけるものである。
もし仕事で正解待ち症候群に陥っている人は、
今の仕事を楽しめてない可能性があるのではないだろうか。

心当たりのある方はぜひ一度、
自分のキャリアについて考えてみてはどうだろう

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