マネジメント・後輩指導

良いフィードバックを行うために

職場でのフィードバックがうまく機能しない、
という話をよく耳にする。

上司から部下へ、あるいは同僚同士で、
プレゼンや資料等に対して、
フィードバックを行う機会はとても多い。

私もビジネススクールの講義でフィードバック
のワークを行った後、受講者からは必ずといって良い程、
「職場でのフィードバックと違い、とても学びになりました」
といった声を頂く事が多い

フィードバックはなぜ職場でうまく機能しないのか。
良いフィードバックのためには何を意識すると良いのか、
これらについて述べていきたい。

※以下、フィードバック=FB

FBを受ける側の誤解・委縮

FBがうまくいかない要因は、
FBを受ける側と与える側の
両側面で考えられる。

まずFBを受ける側が陥りやすい状態として、

・コトのFBをヒトのFBと捉えがち
・改善のFBを批判のFBと捉えがち

という事がよくある。
よりよい成果を目的としたFBのはずが、
自身を批判・否定されたかの様に受けとってしまう。

ただそう受け取る事で、ついガード姿勢になったり、
それだけでなく攻撃的になってしまったりする場合もある。

FBを与える側の無配慮 or 過配慮

一方でFBを与える側がやってしまいがちな事として、

・配慮の無い言語選択により、相手を怒らせる
・逆に、過度に遠慮をして指摘が甘くなる

という事がよくある。

前者は「ここがダメ、ありえない、絶対おかしい」といった
言語選択により、相手を委縮・反抗的にさせてしまう例。

一方で後者は、相手を傷つけることを過度に恐れ、
ほぼ何も指摘をしない、という例である。

どちらだったとしても、
相手を怒らせたり、または何も価値提供できなかったり、
結局良いFBには繋がりづらい。

FBの4分類と目指すべき象限

ここまでの話をふまえ、FBは以下の4つに分類できる。

ここで我々が意識したいのは、
いかに右上の象限のFBを目指せるか、
という事である。

相手への改善提案も含めつつ、
一方で気分を害さない様に言語選択するため、
例えば以下の様な方法が考えられる。

①良い点は褒める

×:「○○も□□もダメだね」
○:「○○の点は良いね / □□についてはさすがだね」

②ダメ、ではなく、ノビシロ、と捉える

×:「○○は直さないとね、○○は全然ダメだね」
○:「○○はもっと良くなりそうだね、Aさんならもっとできそうだね」

③一緒に改善を目指すスタンス

×:「もっとこうすればいいのに、考えなかった?」
○:「私も今気付いたけど、もっとこうすれば良くなりそうじゃない?」

など、ちょっとした言語選択1つで、
踏み込んだFBも、受け入れやすく伝えられる。

これからメンバーの育成や、
様々な立場の関係者と価値を築いていく事が
求められるであろうみなさんには、
ぜひ右上の象限を目指し、FBの名人にチャレンジして欲しい

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