仕事の生産性を下げているのは、ちょっとした照れやためらいであったりする。
たとえば、以下の様な場面を見てみよう
▼先輩と後輩の会話
後輩「今、事業部の売上分析をやっているんですが、今度社内でプレゼンする事になったんですよ。今急いで準備を進めてます」
先輩「おお、それはいい機会だね。どのくらい進んでるの?」
後輩「分析自体は終わっていて、あとはどう話すかと資料を詰めている段階です」
先輩「なるほどね。じゃあちょっと試しに今話してみなよ。聞くよ」
後輩「いや、完璧な準備ができていないので、、やめておきます。すみません」
先輩「完璧でなくていいよ。ここでは失敗してもいいから、早めにブラッシュしようよ」
後輩「いえ、完璧に話せる準備ができてないまま試しても仕方ないので、また今度お時間ください」
先輩「・・・」
上記の後輩の状態って、
実は我々が仕事を進めている時も、同様な事はよくある。
かすり傷を過度に不安視するあまり、仕事が結局非効率になる様な状態である。
かすり傷から得られるもの
もし後輩がこの時、不完全でも話してみて、
そこでもし失敗をしたとしよう。
その時、少しの恥ずかしさや悔しさに代えて
得られるものはとてつもなく大きい。
例えばどういったものが想像されるだろうか?
・プレゼン本番のリアルなイメージ
・どこをより詰めないといけないかの特定・絞り込み
・頑張らないとまずい・・・!というモチベーション
等々である。
我々はこうした成果物と比較して、
過度に失敗を怖がるという事がよくある。
「完全準備傾向」である。
ただそれにより、かすり傷以上の当日の大けがが待っていたり、
またはとても非効率な仕事の進め方になっていたりする。
仕事の進め方で意識すると良いSTEP
上記の問題意識をふまえて、仕事の進め方で意識すると
良いSTEPを以下に記載していく。
STEP1_まず実践し、転ぶ
ある程度準備をしたら、「ちょっと早いかな / 不完全かな」
くらいのタイミングでまずは実践してみると良い。
上の例だと、不完全でも先輩に喋ってみる。
ただもちろん「失敗リスク」がある。ここの見極めは重要だ。
この人・この場では決して失敗できない、という所での練習はあまりオススメできない
ある程度安全な人・場を見極めた上で、どんどん実践をしてみよう。
また、1人で喋ってみる事も有効だ。
私もビジネススクールで登壇する際には、事前によく1人で喋っている
(決してあやしい人ではない。笑)
STEP2_"次は転ばない方法"を明確にする
一度転び・失敗すると、物事の吸収が早くなる。
これは、例えば人の話を聞く時に、ただ漫然と話を聞いている時よりも、
悩みがあって相談にいった時の方が頭によく入ってくるイメージである。
転んだ後にやっておくと良い事は、原因の分析と対策の明確化である。
上の例では、たとえば、
・「相手から○○の質問がくる事を想定していなかった」ため、うまく話せなかった
・本番までにはここをしっかり考え、資料に落としておこう
といった様なイメージである。
STEP3_また実践する(そして転ぶ)
そして、対策を打った後にまた実践してみる。
そうすると、多くの場合でまた転ぶことになる。
つまり、抜けていた観点の資料を作成し、また誰かの前で話してみるが、
今度は別の「喋り方がまずくて伝わらない」といった、
次なる「転び」が待っている様なイメージだ。
そうすると後はSTEP1に戻って繰り返すのみである。
まとめ
仕事の精度を高めるためには、実践&失敗がとても重要だ。
・不完全かな?くらいで実践してみる
・転ぶ
・転んだ原因を分析し、対策を打つ
・また実践する(そして転ぶ)
この繰り返しにより、仕事の生産性は非常に高まっていく。
自身の試しやすい仕事から始めてみて欲しい