ロジカルシンキング

ロジカルシンキング(論理的思考)とは何か?その意味とは

「もう少しロジカルに説明して」
「そのロジックがよく分からない」
「それ、論理的におかしくない?」
・・・

職場でこうした言葉を耳にしたり、直接上司からそう伝えられたりした経験がある方も多いのではないでしょうか。

「ロジカルシンキング」「論理的思考」と呼ばれるスキルは、今や多くのビジネスパーソンにとって重要な能力であり、多くの企業がそのスキルに注目しています。

実際、「採用時に重視する能力」や「今後導入したい研修テーマ」ではここ最近常に上位に並んでいますし、また、私が登壇する数多くの研修の中でも、一番お問い合わせの多い研修テーマとなっています。

ただ、言葉自体はよく耳にはするものの「ロジカルシンキングって何?」と改めて聞かれると、なかなか即答できる方は少ないのではないでしょうか。

この記事では、改めて「ロジカルシンキングとは何か?」について考えてみたいと思います。

ロジカルシンキングとは何か

まず、wikipediaで「ロジカルシンキング」の項目を見ると、

ロジカルシンキング(logical thinking)とは、一貫していて筋が通っている考え方、あるいは説明の仕方のことである。日本語訳として論理思考あるいは論理的思考と置き換えられることが多い。(引用:wikipedia

とあります。ですが、この説明だけだとまだピンと来ない方も多いでしょう。ここにある「筋が通っている」とはどういうことでしょうか。

色々な考え方がありますが、ここではシンプルな定義として、

「問い」「答え・結論」が合致していること
「答え・結論」に対して、その「根拠」がしっかりとあること

という2つの要件で定めましょう。
(※一般的には問題解決の手法等を定義に含む場合もありますが、ここでは分かりやすさを優先し、このように定めます)

ロジカルシンキングの具体的な意味合いとは

上記で定義した2つの要件の意味合いを、もう少し具体的に解説していきましょう。

①「問い」と「答え・結論」が合致している、とは

何かを考える際に、「今聞かれていること」「考えなければならないこと」に対して、ちゃんと「その答え」を出すこと。これがロジカルシンキングの1つ目の要件です。

例えば、

「今日のお昼何が食べたい?」(問い)

と聞かれれば、食べたい物を答える必要がありますし、

「打合せをしたいんだけど、何時から空いてる?」

と聞かれれば、空いている時間帯を答える必要があります。

このように、「問い」に対してちゃんとぶらさずに「答え」を出すことが大切です。これができているのが、いわゆる「話が噛み合っている」という状態です。

②「答え・結論」に対して、その「根拠」がしっかりとある、とは

何かに「答え・結論」を出す際に、その「理由・根拠」をしっかりと考えること。これがロジカルシンキングの2つ目の要件です。

例えば、

「来月は営業目標が達成できそうです」

という結論(意見)に対して、その結論だけで話を終えるのではなく、

「なぜそう思うのか?」

をセットで考え、

「来月は営業目標が達成できそうです(結論)。なぜなら・・・だからです(根拠)」

と、結論にしっかりと根拠を付けることが大切です。「なるほど、その結論には納得感があるね」と言われることが目指したい状態です。

なぜロジカルシンキングが必要か(その理由とは)

ここまでの説明を読んで、「なんだ、けっこう簡単なんだな」と思われた方も多いと思います。

ただ、この2つの要件が満たされていない事はビジネスにおいて意外と多くあります。実際、研修でロジカルシンキングの講義を受講された方からは「いかに普段論理的に仕事ができていなかったのかを痛感した」といった声を頂くことが非常に多いです。

たとえば普段どんな風に出来ていない事があるか、具体的な場面を挙げながら説明していきましょう。

①問いと答えが噛み合っていない

上司:「お願いしていた●●の件、進捗どうかな?来週水曜の締切に間に合いそう?」

Aさん:「あ、その件については昨日も今日も先輩と打合せして進めておりました!」

といったやり取り。一見よくある会話のようですが、ここで上司が聞きたいのは、

「締切に間に合うのかどうか?」

なので、このAさんの回答ではその問いに答えられておらず、話が噛み合っていません。

些細なことのようですが、こうしたやり取りの積み重ねによってコミュニケーションにかかるコストが増し、組織で成果を出す上で効率が非常に悪くなってしまいます。

②結論に対する根拠に納得感がない

「私は・・・だと思います。なんとなくですが。」
「これは絶対・・・すべきです。間違いありません。」
「・・・だということは言うまでもありません。」

こういった説明は、「主張・結論」に対する「根拠」がよくわかりません。その結果、

「なんでそう思うの?」
「本当にそれでいいの?」

と相手を不安にさせてしまいます。

このように、根拠の十分でない意見は相手に納得してもらえなかったり、思い込みによって他の案を見落としていたりして、こちらもビジネスの成果に繋がりません。

ロジカルシンキングをトレーニングする効用とは

ここまで述べてきたことから、「ロジカルシンキング」はビジネスにおいて非常に重要です。このスキルをトレーニングすることで、

・伝達能力が上がる(納得してもらえる)
・意思決定の精度が上がる(意見に自信が持てる)
・相手との議論がしやすくなる

といったことが実現し、ひいては企業の成果の向上に繋がります。

これが、ビジネスパーソンにとってロジカルシンキングは必須のスキルと言われる理由です。

ロジカルシンキングのおすすめの本

ここまで読んで、「ロジカルシンキングを学んでみよう」と思われた方は、別記事でおすすめの本を紹介しておりますのでぜひこちらもご参照ください。

状況や関心に応じた良書を5冊に厳選して紹介していますので、みなさんのロジカルシンキングのトレーニングがスムーズに進む一助となれば幸いです。

 

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