2020年8月、北海道のとある企業様から依頼を受け、「営業力強化」を目的とした1日研修を実施いたしました。
研修の概要
・対象:某企業様の北海道支社・広域営業部:22名
・日時:8/5(水) 9時半~17時半(1日研修)
・テーマ:「営業力強化」を目的とした「論理思考・コミュニケーション」の研修
所感
「論理思考」や「コミュニケーション」というテーマは私のお家芸ではあるものの、
・いつもはどちらのテーマも1日かけて行っているものを合体させて1日で設計する
・「営業力強化」という文脈に合わせた講義の流れにする
といった点で、私としても今回大きなチャレンジでしたが、結果的には、参加者・事務局様ともに非常に高く評価していただき、「今後もより多くの組織の営業力トレーニングとして提供してみたい」という手応えを得るに至りました。
この記事では今回の研修の実施に至る背景と、当日どんな講義をして、どんな様子・反応だったのかについて、書いていきたいと思います。
研修実施の背景
本件の実施に至ったキッカケは、もともと過去に私の研修講義を受講されたことのある方からのご相談があったことです。
その方が部の中で「働き方改革推進」に取り組まれており、まず現状把握を目的に部内アンケートを取られたところ、
『営業活動における「商談の組み立て」』にメンバーの時間が非常にかかっていること
が課題として見えてきたため、この課題に対する学びの機会を創りたい、というのがご相談の要旨でした。
ご相談概要
・課題:営業活動における「商談の組み立て」に時間がかかっている
・原因:お客様ごとに提案内容を考え、構成を組み立て、商談に落とし込むプロセスに苦戦されている
・対策:「思考を整理・構造化する」また、「相手に合わせて伝え方を工夫する」ための方法論を学ぶ
このご相談内容に応えるべく、私としては「論理思考」と「コミュニケーション」の基本の思考の型をお伝えし、部内で共通言語を持っていただくべく、研修設計を進めていきました。
研修実施内容
今回実施した研修の特徴は2点です。
①「論理思考」と「コミュニケーション」の両方の内容を1日で扱う
商談の構成を組み立てる際、「論理思考」が重要になることは言うまでもありませんが、今回は「営業力強化」を目的とした研修であるため、より「コミュニケーション」までイメージできる内容を組み入れて設計しました。
通常はこの両テーマはそれぞれ1日くらいずつかけて行いますが、今回は日数の制約などもあり、両テーマの内容を抽出した上で組み合わせ、1日で設計しました。
②参加者の実務を想定した実践ワークを行う
2つ目に、「演習での学び」に加えて、「参加者自身の実務を想定した実践ワーク」を取り入れ、より実務での活用イメージを持てる設計としました。
具体的には、講義後半で「実際の営業シーンを想定したワーク」に取り組んでいただきました。
研修当日の様子
当日は、「論理思考」や「コミュニケーション」の型となる部分は私からレクチャーを行いました。
ただその後はとにかく実践をしていただくため、複数用意した演習を用いて、グループワークをたくさん織り交ぜながら、双方向スタイルでの講義を行いました。
そして各演習後には、「ここまでの学びの実務における意味合いは?」という問いを考えていただき、実務に引き寄せる時間を毎回取りました。
以下、これらの点についての受講者のコメントです。
「ワークで自社の状況設定があったため、すぐに実践に繋げられそうです。」
講義後の反応
みなさん1日の研修を通して非常に前向きに、そして積極的に取り組んでいただいたこともあり、場が大変盛り上がり、持ち帰りもそれに比例して大きかったように感じます。
講義後のアンケート評価は、講義有益度・講師評価ともに5.0と、非常に高い評価をいただきました。
いくつかアンケートに記載いただいたコメントを抜粋します。
「すぐに営業現場で活用できる内容だった。」
「論理思考が共通言語化し、社内浸透しそうで嬉しい。」
「コロナ禍でコミュニケーションが課題になる中、大きなヒントが得られた。」
「実際に手を動かして考える講義内容で、ベストだと思います。」
また、1日が全て終わった後にこの営業部の部長様からも、
とのポジティブなコメントをいただけました。
おわりに
今回の研修は、受講者のみなさん全員が「営業」という同じ職種であったため、「論理思考」「コミュニケーション」といったテーマに全員が同じ問題意識で向き合われることで、非常に共通性の高い学びが生まれていたように思います。
今回のように問題意識が高く、学びに貪欲な方々が集まれば、学びは何倍にも膨らむということを改めて再確認しました。
またそれと共に、「営業力強化」という汎用性の高いテーマであるため、同様のお悩みを持たれている企業は他にもたくさんありそうで、今後より広く提供していければと思った次第です。