「相手に自分の考えを上手く伝えるには、
何に気をつけたらいいと思いますか?」
趣味のダーツ仲間の大学生が、
この3月から就活を始めたらしく、
こんな相談を受けた。
確かに【面接で何をどう伝えるか】は難しいテーマである。
「自己分析をせよ」と言われて過去の体験や
エピソードを振り返ってみるが、
それをどう面接で話せばよいかが分からない。
私も就職活動をしていた当時、かなり悩んだものだ。
イイタイコトよりキキタイコト
面接で学生がまずやってしまいがちなのは、
単に自分が用意したエピソードだけを述べるパターンだ。
・海外に留学をしていて・・・
・アルバイトで居酒屋の店員をしていて・・・
・部活動で部長として・・・
もちろんこうしたエピソードを語るのは良いのだが、
「それを通じて相手がキキタイコトは?」
を考えることが重要である。
面接官のキキタイコトとは?
では、この場合の「相手」となる
「面接官」のキキタイコトは何だろう?
つまり、面接官は面接を通じて
あなたから何をキキタイと思っているのだろうか。
それは、
「○○さんは□□というエピソードを持っている」
ということではなく、
そういったエピソードを通じて、
「○○さんは当社で活躍する人材である」
ということを確認したいと考えているはずだ。
では何を伝えるべきか?
上記をふまえると、
「私は御社で活躍ができる人材です」
「なぜなら、○○というエピソードがあるからです」
と伝えられるのがベストである。
ただもちろん、学生が会社でいきなり活躍する、
という事は難しいし、さすがにそこまでのレベルは
面接官も求めていない。
重要なのは、
「私は将来的に御社で活躍するポテンシャルが高い人材です」
ということを伝えることである。
ポテンシャルの高さを示すためには?
では、どんな点をアピールすれば、
「お、彼はうちの会社で成長しそうだな」
と思ってもらえるだろうか?
大きく2点、説明したい。
①その仕事への意欲が強い
意欲の湧かない仕事をいくらやっても
なかなか成長できない。
「御社での仕事に意欲高く取り組めます。
「なぜなら、・・・という性格だからです」
「なぜなら、・・・という事が好きで続けられるからです」
などと伝えられると良い。
よく学生の皆さんが面接で聞かれるであろう、
「なぜ当社を受けているのですか?」
という質問は、実はこの【意欲の高さ】を
確かめるために聞かれている事が多い。
この【意欲の高さ】ともう1点、
ポテンシャルの高さを伝えるために、
話すべきこととして、下記がある。
②失敗から学ぶ力がある
これはどんな会社・どんな仕事においても重要だが、
チャレンジや失敗を糧にして、
次には工夫をして乗り越える力
があるかないかで、成長の速さは大きく変わる。
「御社に入社後、成長していきます」
「なぜなら、○○という失敗をこの様に乗り越えたからです」
という事が話せると良い。
特に壮大なエピソードでなくともよい。
大学での講義やアルバイト、サークル運営、留学などにおいて、
何かしらチャレンジし、失敗し、工夫している事があるだろう。
自分が何にチャレンジし、どんな失敗をして、
それをどう乗り越えたかを語れる様にしておくと良いだろう。
もう一度エピソードを練り直す
ここまでをふまえて、
面接で語ろうとしている自身のエピソードを
上記の観点でもう一度見つめなおしてみて欲しい。
そのエピソードに関して、
□「御社での仕事が好きである」事と繋がる要素はないか?
□困難にチャレンジした経験は?
□失敗から何を学んだか?
□失敗を受けて、自分ならではの工夫したことは?
このあたりを具体的に具体的に考え、
エピソードを深掘りしていくと良い。
そして、
「私は御社に入社後、活躍する人材に成長します」
「①その仕事が好きだからです。(→エピソード)」
「②成長力があるからです。(→エピソード)」
と伝えられる様にして、
面接に臨んでみて欲しい。