最近特にSNS上で、
「AかBか意見が二分する様なテーマ」に対して、
などといった、勝ち負けを競い、相手を徹底的に批難し、
自分の意見を押し付け合う議論をよくみる
〇いまの日本では、「正義」の奪い合いみたいなことが起きています。
〇左と右でそれぞれ党派を組んで「私たちの方が正しいんだ」
〇「いや、俺たちの方が正しい!」「何をほざいているのか、死ね」
〇「アホじゃないか」と互いに石を投げ合っている。
〇これはとても不毛です。そもそも政治や議論というのは、対決ではありません。
〇
〇〇(「これからの政治をゼロから考えよう おだやかに民主主義を取り戻すため
〇〇〇の5つの論点」〇(佐々木 俊尚・著)より引用)
議論とは本来、より良い結論を導くために行うものであり、
お互いの主張の背景を理解した上で、深めていくものである。
なぜ勝負モードになるのか
ではなぜ我々は、勝負モードの議論をしてしまうのだろうか。
いくつかのパターンを挙げていく。
①経験からの勝算がある
1つ目は自分の経験があり、勝算がたっている場合。
たとえば、自分が野球経験者だとして、
「野球とは本来〇〇であるべきなんだけどね」
みたいな意見を、特に野球経験が無さそうな人から聞いた場合。
この場合、明らかに自分に勝算があるため、
勝負モードが入りやすい。
ましてや、「経験も無いのに言うな」というスイッチが入りやすい
②自分の強い信念がある
2つ目は、自分の強い信念がある場合。
これは人生の様々な経験から築かれた、
「道徳観・価値観」を強く持っていて、
そのテーマの話題になった場合だ。
たとえば政治の議論とかはそうなりがちで、
異なる価値観がぶつかり合う場合は多い
③単なる言い方の問題
3つ目は、単なる言い方の問題の場合。
うまく進めれば「(良い意味での)議論」になるのに、
言い方を間違えて勝負モードを誘発してしまう様な場合。
たとえば、
〇「普通そんな考え方にはならないと思いますが・・・」
〇「そういう考えもあるのですね。私には全く理解できませんが。」
といった、暗に相手を否定したり見下した言い方を
することで、結果的に相手を勝負モードにさせてしまう事がある
ではどうすれば良いのだろうか?
では、どうすれば議論の勝負モードを回避できるのだろうか。
ここでは、勝負モードになりそうになった場合に
立ち止まって自身に問いかけたい項目を挙げていく。
①そもそも議論の目的に立ち返る
議論していて勝負モードになってしまったら、
「待てよ、この議論に勝ったところで意味はあるか?」
と問いかけてみると良い。(ほぼ意味がない場合が多い)
常に冷静に目的に立ち返る姿勢を持っていたい
②自身の前提を疑う
自身の価値観や信念を持つことはとても大事だが、
同じくらい、相手の価値観を尊重することも大切だ。
自身の価値観から相いれない様な言動を受けた際には、
〇「なぜあの人はそういう行動に出るのだろう?」
〇「その背景に、どんな考え方があるのだろう?」
と冷静に考えてみる事が重要だ
③言葉に気を付ける
相手と議論をする際には、最大限使う言葉に気を付けたい。
「相手を煽る様な言葉遣いになってないか?」
と自身に問いかけ、良い議論に向かうための言葉を使いたい。
たとえば、
〇「その考えもありますよね」「なるほどそうお考えなのですね」
と、いったん相手の分を認めてから、
その上で自分の考えを述べる様な議論の進め方は、
ぜひ積極的に使っていただきたい
さいごに
ここまで見てきた通り、二分する様な議論においては、
それぞれの前提や価値観がぶつかり合う事も多く、
議論はかなり複雑となる。
そうした議論をもし行うとなった場合、
適した場なのかどうかを意識し、場を選ぶ様にしたい。
複雑な議論をtwitter等のSNSで目にする度に、
非効率さを感じざるを得ない。