我々は日々、様々なテーマに対する意見を
無意識に「決めつけ」ている
たとえば、
〇・SNS等での誰かの発信に対して「ありえない、考えられない」と思ったり、
〇・仕事でも「~に違いない、何でそんな話になっているか分からない」と考えたり、
といったシーンは、皆さんもよく目にされるだろう
普通、1+1=2なのだけど
唐突ではあるが、例えば、
「1+1=10だよね」
という意見を目にしたとしよう。
みなさんはこの意見にどんなご感想をお持ちだろうか。
〇・いや、そんな訳ないでしょ
〇・疲れ目かな?
〇・"1本動かして正しい式にする" みたいなクイズかな?
等、「何言ってるか分からない / そんな訳ない」
という反応がほとんどだろう。
だが、この式は数式として何も間違っていない。
1+1=10とも考えられる
みなさんが当然と考える「1+1=2」というのは、
10進法における話であり、2進法という前提で考えれば、
「1+1=10」で何ら間違いではない。
※2進法の説明については、以下サイトが詳しいので譲るが、
〇要は、「0と1」の2つの数字だけで数を表す方法である
〇〇数学の2進法の説明と2進数と10進数の変換方法
〇〇(※もう一度やり直しの算数・数学、より)
ここで私は、数学の話をしたいのではない。
「え?そんな有り得ない例で話されても・・・」
と思った方も多いだろう。
ただ、こういうシーンが本当に多いし、
かつ、これから増えていくのである。
確かに2進法で考える様な事は普段はないだろうし、これからもないだろう。
ただ、従来の当然すぎる前提が変わっていくという事は、
これからの社会で頻繁に起こりうるだろう。
たとえば、
「遠く離れた地にいる2人が会話ができる、文字を送り合える」
なんてことを江戸時代の人に話したら、どんな反応をしただろう。
また、「人を傷つけてはいけないよ」
という意見に対して、あなたはうなずくだろうが、
織田信長はどんな反応を示すだろうか。
きっと、冒頭の「1+1=10」に対して
あなたが示した様な反応だ。
こういった前提の変化が、これからはもっと早いスピードで起きていく。
前提を考える癖をつけよう
どんな事にも前提があり、
自分が当然と思っていることも、ある前提の下でしか成立していない。
我々は、慣れ親しみ過ぎていたり、当たり前過ぎたりして、
疑う事を拒絶してしまう事がある。
これはビジネスの現場でもよくある話だ。
長年その企業にいる上司が、新卒・若手や中途入社者の発言に対して、
「何を言っているか分からない」
という反応をしているシーンを目にしないだろうか?
「こうに違いない」、「そんなことありえない」
と思考にスイッチを入れてしまう前に、
「その意見の裏側にはどんな前提があるんだろう?」
と虚心坦懐に考えてみる。
そうすることで、
〇・新しいアイデアをいちはやく取り入れられたり、
〇・異なる考えから自分の思考を更に広げられたり、
〇・他者といたずらに戦うのでなく、融合した新たな考えを創れたり、
するだろう。
こういった相手の前提を冷静に捉える姿勢こそ、
多様な価値観が溢れるこれからの社会において、
その必要性が更に高まっていくスキルと言えるだろう