■つい陥ってしまう、確証バイアスとは
仕事をしていたり日常生活においても、自分の考えや意見がつい断定的になってしまう
ことはないだろうか。
我々が論理的であろうとする時にまず気を付けたいのが、「確証バイアス」である
※確証バイアス:wikipediaより
認知心理学や社会心理学における用語で、
仮説や信念を検証する際にそれを支持する情報ばかりを集め、
反証する情報を無視または集めようとしない傾向のこと。
簡単に言えば、あるテーマについて「こうに違いない」と思いこみ、
それにそぐわない意見や情報には目を向けない状態のことである。
この傾向は、
自分の経験・成功体験や価値観、感情的な想いの強さに加え、
相手に対する上位意識などから起こることが多い。
例えば最近のニュースで言えば、
貴乃花の振る舞いや表情・ひいては服装から、「彼の考えは間違っている」と決めつけ、
彼を否定する情報(なかには昔の洗脳騒動まで)にのみスポットを当てるのもその1つだ
この例は日常的なものに過ぎないが、
ビジネスにおいても自分の成功パターンを過信してしまったり、
価値観の違う考えを否定したりする傾向は我々にもないだろうか
■確証バイアスにどう向きあうか
論理的に考えようとする時には、まずこの確証バイアスに気を付けたい。
なぜなら、自身が実は狭い範囲で結論を断定している可能性があり、
その場合、他者に理解され、納得感を醸成することは難しいからだ。
では、この確証バイアスに陥らないためにどうすれば良いだろうか
以下に列挙すると、
●異なる立場に立つ
自分と違う考えや、逆のの意見を持つ人が、
どんな立場、またはどんな状況でその意見を言っているのかを想像してみる。
この想像がなかなかうまくできない場合は、実際にその立場を経験してみる、
なども良い方法である
●視野を広げる
自身の考えは、生きてきた世代、周りの人間の感性、キャリア経験などから
形成されている。
普段から世代や心地よい友人の枠を超え、様々な人の考え方に触れておき、
「こんな考えもあるんだな」と虚心坦懐に受け入れていく事も重要である
●一度、距離を取る
どうしても自分の思い込みが強い場合、いったん冷静・客観的になる事も重要だ。
そのために、一度そのテーマから離れて時間を空けたり、
または空間的に普段は行かない様な場所で考えてみたり、
単純に目を瞑ったりして、少しずつ冷静になるのを待つ方法も試したい
■実は色んなところに潜む確証バイアス
ここまでお読みいただいて、「自分はあまりそういう傾向はないな」と思われた方も、
意外に気付かないうちにこの確証バイアスのスイッチが入ってしまっている事も多い。
「あり得ない、決まっている、議論の余地がない」
といった、断定ワードを使っているときは、一度確証バイアスを疑いたい
(もちろんその断定が合っている時もあるだろうが)
■確証バイアスに陥った相手への対処
続いて、自分ではなく話している相手が確証バイアスに陥っていたら、
どう対処すれば良いだろうか。
具体的には、話している相手があまりにも自分の意見を盲信していて、
建設的な意見交換ができない様な場合、どんな対処が考えられるだろうか。
この辺りを、次のテーマとして記載したいと思う