最近、久々に一気読みした本がある。
「破天荒フェニックス」だ。
僕は、「絶対に倒産する」と言われたオンデーズの社長になった。
企業とは、働くとは、仲間とは――。実話をもとにした、傑作エンターテイメントビジネス小説。2008年2月。小さなデザイン会社を経営している田中修治は、ひとつの賭けに打って出る。それは、誰もが倒産すると言い切ったメガネチェーン「オンデーズ」の買収――。新社長として会社を生まれ変わらせ、世界進出を目指すという壮大な野望に燃える田中だったが、社長就任からわずか3カ月目にして「死刑宣告」を突き付けられる。しかしこれは、この先降りかかる試練の序章にすぎなかった……。(amazon「内容紹介」より引用)
今回はこの本を例に取り、「本の読み方」について紹介していきたい。
本を読む時に意識していること
私が本を読む時には、本の内容から意味合いを抽出し、自身の行動に落とし込む事を意識している。
この手順について具体的に説明する。
手順①:意味合いの抽出
まず、本に書かれた内容から意味合いを抽出する。
例えば、この書籍で私が抽出した意味合いはこんな風だ。
〇・提供者視点ではなく、顧客視点で考える
〇・論理だけでなく、熱意で説得する
〇・役割分担が成り立つ仲間が大切
「本には〇〇と書かれていたけど、それはつまりはどういう意味だろう?」と、より汎用的なポイントに抽象化するイメージである。
手順②:行動への落とし込み
意味合いが抽出できたら、その意味合いを自身の置かれた状況に当てはめてみる。例えばこの書籍を読み、私が落とし込んだ行動が以下だ。
〇・受講生視点に立つため、私自身が色んなセミナーに参加する
〇・熱意を持つため、自身の信念を再確認する
〇・自分の苦手分野を任せられる仲間を増やしていく
「実際にこの本を読んだ後、何を行動に移すか」を明確にするイメージである。
意味合い抽出の難しさ
ただ、選んだ本によっては「ん?ここから何が学べそうかな・・・?」と、まず①の自分にとっての意味合いの抽出が難しいものも少なくない。
読んでいる途中で終わってしまっていたり、眠くなってしまう類の本は大抵そうだ。
そうなってしまう理由としては、
〇・自分とは置かれた状況が違いすぎる
〇・伝えたい内容に必要性を感じない
〇・単純に面白くない
など、色々あると思う。
破天荒フェニックスの面白さ
その点、今回の「破天荒フェニックス」は一気に読み終え、「あれ?この部分の意味合いは?こっちは?こっちはどうだろう?」と放っておいても自分にとっての意味合い考えさせられる本であった。
それはなぜなのか?、意味合いの抽出が進んだ要因を自分なりに考えてみた。
①逆転のストーリー
この本は、とにかく苦境が多い。それも絶対絶命クラスで。
ただそこから主人公が何とか頑張って成功していく様子が読んでいて痛快だ。
②敵の存在
次に、敵が多い。それもかなり高いレベルの悪者だ。
その敵に主人公が向かっていく姿は、つい応援したくなる。
③チームワーク
そして、チームワーク。
主人公のタイトル通りの「破天荒」っぷりばかりが目立ちがちだが、裏側で支えるCFOの存在や、営業・商品開発等、適材適所で仲間が大活躍している。
以上3つ、「逆転」「敵」「チーム」という要素が、私にこの本から「学ばせよう、学ばせよう」と働きかけてくる様な感覚だ。
別件の例で恐縮だが、我々は「スラムダンク」から色々学んだりしがちである。
この「スラムダンク」にも、上記の3要素が綺麗に揃っていると言える。
まとめ
と、ここまで色々と述べてきたが、とにかくこの本は「強敵や逆境をひっくり返し、チームワークで成功に向かっていく」という1点でとても面白く読める。
まずはこういった読みやすい本で、紹介した「本の読み方」を試してみると良いだろう。
こういった逆転痛快ストーリーがお好きな方には、ぜひ読者になって欲しい一冊だ。