人の話が全然頭に入ってこない時はないだろうか?
上司からの指導、部下からの報告、他部門の説明、営業や提案 etc・・・
話を聞いて理解せねばならない場面はビジネスにおいて無数にある。
気軽に質問ができる状況ならまだしも、立場上詳しく聞き返せず、
結局理解が進まないままに話が終わってしまう、という事も少なくない。
なぜ、話は分かりにくくなるのだろう?
本投稿では、その要因の1つである
「小から大へ」問題について、述べていく。
各論から入ってしまう
「小から大へ」問題の1つ目のパターンとして挙げたいのが、以下の様な例である。
【新人向け商品説明にて】
・新しく入社された方向けにこの商品の説明を担当します。
・この商品は19●●年から製造が開始されています
・そして、価格は一貫して変わっておらず、●●円を維持しています
・あと、大きさは●●です
・あと、機能としては●●という点が好まれています
・あと、販売先としては●●などがあり・・・
・・・
要するに、各論を述べ続けているパターンである。
聞き手としては、話の位置づけが分からなくなり、
「あれ、この話どこまで続くのかな・・・?」
という不安を抱く事になる。
こういった話は、「全体像から各論へ」と進むと話の理解が進みやすい。
・新しく入社された方向けにこの商品の説明を担当します。
・まずは商品について説明をした後、販売先顧客の話をしていきます。
・前者は5分程、後者は10分程でお伝えしていきますね。
・それでは、商品についてですが、この商品は19●●年から製造が開始されています
といったイメージで、全体像から伝えておく事で相手の理解を促進できる。
詳細から入ってしまう
「小から大へ」問題の2つ目として挙げたいのが、以下の様な例である。
【営業訪問後、上長への報告】
・これまで取引の大きかった●●社に訪問しました
・お客さんの予算が今期は削減されているみたいです
・ビジネス環境が厳しいという様に伺いました
・どうやら、●●社の顧客が競合の他社に取られているみたいです
・競合は新規の競合もあれば既存の競合もあると仰っています
・予算削減の理由はまだありまして・・・
・・・
・という事で、値引き要請は何%までお受けしても良いでしょうか
要するに、詳細の具体論を述べ続け、最後に要点を述べるパターンである。
聞き手としては、途中で行き先が分からなくなり、
「何に向かって話しているのだろう?」
と混乱をしてしまう。
こういった話は、「要約→詳細」と進むと話の理解が進みやすい
・これまで取引の大きかった●●社に訪問しました
・ご相談事項としては、値引き要請は何%までお受けしても良いでしょうか、という点です
・なぜそういった依頼に至ったかの細部をお伝えしていきます
・・・
といったイメージで、要約を初めに伝えておく事で相手の理解を促進できる
プロセスの順序通りに話してしまう
「小から大へ」問題の3つ目として挙げたいのが、以下の様な例である。
【後輩指導の報告】
・後輩向けに指導を行いました
・まず、事前にマニュアルを読ませる事にしました。
・単に読むだけに終わらない様に、自分でポイントを整理させました
・その後、直接打ち合わせの場を持ち、質問を受けました
・質問は、●●と■■と・・・、がありました
・●●については、私からの回答としては、○○と伝えています
・その回答について後輩は、理解できた様な表情でした
・続いて■■については・・・
要するに、自分の行動をプロセス通りに述べていくパターンである。
聞き手としては、「最終的にどうだったのかな?」
ということが、道中気になり続ける結果となる。
こういった話は、「結果→プロセス」と進めば話の理解が進みやすい
・後輩向けに指導を行いました
・結果、ある程度自分で商品説明ができる状態には持っていけたと思います
・そう思った背景として、私の行った事を述べていきます
・・・
といったイメージで、結果を初めに伝えておく事で相手の理解を促進できる
まとめ:大から小へ!
以上、「小から大へ」問題についての詳細は理解頂けたのではと思う。
皆さんもこれから、何か説明をする時には
「大から小へ」
より具体的には
・全体像を伝えてから各論・細部へ
・要約を伝えてから詳細・具体論へ
・結果を伝えてから、各プロセスの話へ
を意識されてみると、より相手の理解を促せるのではないだろうか